
横浜・山下公園前に係留保存されている「氷川丸」は、引退から60年以上が過ぎた今も、港町横浜を象徴する存在として多くの人に親しまれている。1930年に北米航路向けの貨客船として建造され、戦前に日本で造られた船として現存する唯一の存在だ。
1961年から山下公園前で保存展示が始まり、2008年には名称を「日本郵船氷川丸」に変更。さらに2016年には国の重要文化財に指定された。
氷川丸は、日本とアメリカを結ぶ北米航路で活躍するため、旧式船の後継として誕生した貨客船で、荒波の海域を航行することを想定し、軍艦並みともいわれる頑丈な船体構造を備えていたとされる。しかし1960年、航空機による国際移動の普及により役目を終えて引退。その後は縁の深い横浜港に係留され、現在まで保存されている。
また戦時中には機銃掃射や触雷の被害を受けながらも沈没を免れ、金属類回収令の時代も病院船として使用されていたため解体を逃れた。こうした経緯から、氷川丸は“非常に運の強い船”としても知られている。
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